ガラパゴス化した英語
日本の英語教育について、「読み書き文法ばかり重視するからだめだ」とよく言われます。そして、「もっと会話を重視せよ」という主旨の事が叫ばれます。
正論のように聞こえますが、これは勘違いです。話をするときに、最低限の基本知識は必要です。特に日本人が日本国内で英語を身につけようとした時には必要になります。ほとんどの人は読み書き文法の基礎があって、その上で会話のトレーニングをしてゆくわけです。
問題は、会話のトレーニングを開始する時の目標です。日本人が日本国内で英語を身につけようとする時に、ネイティブや英語の達人たちを目標に勉強を始めます。
しかしその99%は失敗に終わります。
単語数はせいぜい3000語で十分です。10000語も20000語も使う事はありません。言い回しも、イディオムやこなれた表現などは必要ありません。非ネイティブ同士がコミュニケーションを取れる英語こそが、グローバルな英語です。
あえて言うと、ネイティブの英語がガラパゴス化しつつあります。そのガラパゴス英語を無理して追い求めても、費用対効果は非常に悪いと言わざるを得ません。
日本語を話す日本人には、もっと相応しい英語の目標があってしかるべきです。
少なくともビジネスの世界で、ネイティブ英語に拘っている人はほとんどいません。