英語を話せるようになる戦略

日本人のための英語の学習方法と話し方ブログ

いろいろな瞬間英作文

英会話学習では森沢洋介先生の「瞬間英作文」が有名です。英語の基礎がしっかりしている人であればこれだけ徹底的に練習することで話せるようになるくらいです。

「瞬間英作文」をもう少し工夫することでより英語を話せるようになりやすくなりますので、オリジナルの瞬間英作文を含めて4つのパターンを紹介します。

 

1.普通の瞬間英作文(日本語⇒英語)
 日本語を読んで(聞いて)それを瞬間で英語にするトレーニングです。トレーニングに使う素材は中学レベルの瞬間英作文用の教材がベストです。また専用の教材でなくとも日本語と英語が左右見開きになっている単語帳や例文などであれば瞬間英作文のトレーニングに使えます。集めた表現でも瞬間英作文をしてもいいのですが、数が限られているのとそもそも丸暗記している可能性があるのでトレーニングには不向きです。
瞬間英作文の狙いは基本的な表現や文法を使うことです。中学レベルの表現や文法でも最初のうちはなかなかスムーズに言えません。そこを徹底的に鍛えられるのがこのトレーニングです。

 

 

2.瞬間英作文の変換(英語⇒英語)

 英文の文法を変換するトレーニングです。英文の文の種類(肯定文/否定部/疑問文)、時制(現在形/過去形/未来形)、代名詞などを機械的に変換することで、一つの文でもいろいろな状況を表せるようになります。

実際の英会話では「現在形の肯定文」ばかりではありません。過去形や否定文などを使うことも多く、その時に一瞬の迷いも生じないようにトレーニングをしておきます。
レーニングには集めた表現や瞬間英作文のテキストを使います。模範解答はありませんが、基本文法の中での変換なので大きく間違う心配はありません。

 

 

3.連続瞬間英作文 (日本語+日本語⇒英語+英語)
 2文~3文の連続した日本語を読んで、それを一気に瞬間英作文をするトレーニングです。英語を話すときは1文だけで終わることはあまりありません。2文、3文に分けて話すことはよくありますし、その場合は話している最中に次に何を言おうか考えながら話すことになります。しかし瞬間英作文だとどうして1文作り切ることだけに集中してしまいますので、2文目、3文目をスムーズに作るときには息切れをしてしまいます。水泳でいうと泳げるけれども息継ぎができないような状態です。そこで息継ぎためのトレーニングが連続瞬間英作文です。
このトレーニングでは日本語を漏らさずに英語にするというよりも、どうやって2~3文の日本語のメッセージをスムーズに英語にできるかが重要です。そのため少し情報が漏れ落ちてもあまり気にする必要はありません。大事なことは次に英作文する日本語を「イメージとして」頭に持っておくことです。日本語にとらわれ過ぎると2文目や3文目を言おうとするときに頭には残っていないこともあります。

 

 

4.変則瞬間英作文(難しい日本語⇒易しい日本語⇒英語)
 変則的な日本語を瞬間英作文するトレーニングです。瞬間英作文教材や中学レベルのテキストのような教科書的な日本語の教材ではなく、より自然で難しい日本語で書かれた教材を使います。例えばTOEICのリスニングパートの会話文などが教材として使えます。これは正解の確認が難しいので、中学レベルの瞬間英作文を問題なくできるようなってから行うといいです。このトレーニングの狙いは英語にしやすくない日本語をどうやって瞬間英作文をするかという頭を鍛えることです。日本語を一字一句英語にしようとしてもできないはずです。そういうときにどのように頭を使えばいいのかという訓練になります。
教科書的ではない日本語は自分が英語にできるレベルまでシンプルに置き換える必要があります。その際、全ての情報を入れ込むことは難しいので、重要な情報だけを選びとることが大切です。難しい日本語の場合は全体の6割程度が英語で言えればOKと割り切ることも大切です。

難しい日本語を少し簡単に加工するだけで英作文をするときに非常に楽になります。もともと使える表現は簡単なものばかりに絞っているため、日本語も同レベルにしてやる必要があります。難しい日本語を簡単な日本語するのは大変かと思うかもしれませんが、英語の加工に比べれば問題にならないほど簡単です。母国語なので迷うこともなくまた一瞬でできます。簡単な日本語にするというのはちょうど難しい内容を子どもにも理解できるようにして話すことと同じです。