大学生のための英会話
大学生で英語に全く興味が無い学生はいません。
受験勉強を経験しており、基礎的な英語力は身についています。
しかし、大学の授業では、それほど真剣に英語を学ぶことがありません。
「英会話を身につけたいけれども、どうしようか」
「海外留学をしたいけども、どうしようか」
このように迷っているうちに、あっという間に時間が経っています。
そして就職活動前に、慌ててTOEICの勉強をしている学生が多くいます。
非常にもったいないという言わざるを得ません。
大学生は基礎力があるし、時間もあり余っているはずです。
そんな学生のため、注意点をまとめました。
<受験勉強と英会話の違い>
(1)学習目標
(受験)強く明確・・・センター試験と2次試験
(会話)弱く不明確・・・自分で見つける必要あり
(2)覚える情報
(受験)文字情報・・・目で読んで、手で書く
(会話)音声情報・・・耳で聞いて、口で話す
(3)覚える範囲
(受験)広く浅く・・・5000語以上のスペル、意味
(会話)狭く深く・・・3000語以下のスペル、意味、発音、使い方
(4)覚え方
(受験)単語、熟語
(会話)フレーズ・例文
(5)発音・アクセント
(受験)ほとんど必要なし
(会話)必要
(6)勉強方法
(受験)書く、赤シートで隠す、問題を解くなど
(会話)音読、シャドウイング、瞬間英作文など
(7)勉強場所
(受験)自宅・学校・塾・予備校
(会話)自宅・オンライン・海外・(語学学校)
<英会話についての心得>
・話すためには、話す練習が必要
・話せないのではく、そもそも書けない場合がほとんど
・会話力は、瞬間英作文力に比例
・会話では、単語を組合せるのではなく、組合された文のマネをするだけ
・会話では、新しい組合せは作らず、既に覚えている組合せを使うだけ
<気をつけるべき学習方法>
・TIMEや英字新聞・・・難解な「語彙」と「読解力」が身につくだけ
・TOEIC・・・990点を取っても、会話力は身につかない
・聞き流すだけの教材・・・ほとんど効果なく、金のムダ
・英会話学校・・・費用対効果が悪い
・海外留学・・・過度の期待は禁物、英語の最適化は幻想
<目指す英語について>
英会話をマスターすれば、ネイティブのように話せると考えている
大学生は少なくありません。
残念ながら20歳からそのレベルになることは、ほぼ不可能です。
100人に数人の割合しかいません。もし、他の人よりも繊細な耳と、
何年も英語を勉強し続ける覚悟がある学生は、挑戦してください。
普通の日本人は、日本人らしい英語(グローバルに通用する英語)を
身につけるだけで十分です。実際のビジネスマンでもこのレベルです。
受験を終えたばかりの大学生であれば、3ヶ月も会話のトレーニングを
すれば、「英語を話す感覚」が分かる程度には話せるようになります。
問題は大学生、特に1年生には、そのような目標も環境ないことです。
ここは、大学側がもう少し努力をすべきですが、これを理解している人は
まだまだ多くいないようです。