英語を勉強する前に
英語の勉強が多くの人にとって難しい理由は、英語が見えないからです。
多くの日本人は、この見えない敵に苦戦しています。
この戦いでは敵もはっきりしなければ、自分の力もぼんやりしています。
これでは始めから勝ち目は無いに等しいと言わざるを得ません。
運よく勝てる人は、良い先生に出会えた人、または最初から英語の才が
あった人に限られているというのが実情です。
戦いに勝つためには、まず敵と己を目に見えるようにし「認識」することが
必要です。
それは「英語学習」に関係する諸条件を明らかにすることです。
諸条件とは以下にあげるような項目が含まれます。
◆英語を勉強する前に明確にすべき諸条件◆
・(目的)何のために英語が必要なのか
・(目標レベル)どのレベルの英語力を目指すのか
・(現状レベル)今の自分の実力はどれくらいか
・(必要技能)自分に必要な能力は何か
・(必要英語)どのような種類の英語が必要か
・(勉強方法)トレーニング方法は
・(勉強期間)トレーニング期間は
・(勉強時間)トレーニング時間は
・(予算)トレーニング予算は
・(得意科目)自分が得意とする技は
これらを表にして、各項目の主な選択肢を表にしました。
少し粗い区分けですが、これくらいは勉強前に明確にする必要があります。
逆にこれらがはっきりと定義できないのであれば、勉強は失敗に終わる
可能性が高いと言わざるを得ません。
この表には、正解のパターンというものはありません。
ただし、失敗のパターンというものはあります。
<NGパターン例>
・(目的)趣味 ⇒ 目的としては弱い
・(目標レベル)ネイティブ ⇒ かなり難しい
・(現状レベル)ほぼゼロ ⇒ かなり時間が必要
・(必要技能)話す ⇒ これがはっきりしていることは良い
・(必要英語)ブリテッシュ ⇒ こだわると失敗する
・(勉強方法)語学学校 ⇒ 語学学校だけでは不十分
・(勉強期間)~3ヶ月 ⇒ 最低1年以上は欲しい
・(勉強時間)~30分/日 ⇒ 最低2時間/日は欲しい
・(予算)~25万円 ⇒ 十分
・(得意科目)美術 ⇒ OK
この表により、諸条件を明確にし「無理が無い」ことを確認できます。
また「無理」が見つかれば、それが「課題」になります。
その「課題」を認識すれば、何がしかの手を打つことが可能です。
そうすることで、無謀な失敗をするリスクを減らすことができます。
語学学校や語学講師はこの作業を助けるためにあるべきです。
そして、各生徒に合わせた学習アドバイスをすることこそが最も重要
な仕事であると私は考えています。