英語を話せるようになる戦略

日本人のための英語の学習方法と話し方ブログ

留学生が減少している理由

日本人の留学生が減少していることが問題になっています。

文部科学省
「日本人の海外留学者数」及び「外国人留学生在籍状況調査」について
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/25/02/1330698.htm
(下のPDFファイルに詳細グラフがあります)

少し古い2010年の統計です。2004年をピークに、下降の一途です。
(ここ数年で急増しているフィリピン留学生はまだ「その他」扱いです)

原因は色々と言われていますが、私なりの仮説はこうです。

 【仮説】 
 (1)少子化 ⇒ 留学生減
 (2)少子化 ⇒ 兄弟減 ⇒ 親の注意増 ⇒ 留学生減

第一に、少子化で若者の数が減って、母数が小さくなっています。子どもの数が減っているのだから、留学生の数が減ったとしても不思議ではありません。

第二に、一家族当たりの兄弟の数が減っています。ざっくり言うと、一人っ子が増え、二人兄弟は変わらず、三人兄弟が減っています。一人っ子は、親の注意が向きやすく、留学には適しません。逆に兄弟が多いと、親の注意も分散するので、留学がしやすい環境です。実際に海外で出会う日本人(留学生やバックパッカー)には、3人兄弟、4人兄弟をよく見かけました。つまり、留学しづらい一人兄弟が増えて、留学しやすい三人兄弟が減ったことになります。

(※参考)
<国立社会保障・人口問題研究所>

 『第14回出生動向基本調査』
http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou14/chapter2.html


日本とは逆に、韓国や中国では留学する学生が増えています。韓国は日本よりも激しい少子化ですし、中国は一人っ子政策をとっているにもかかわらずです。文化の違いというのもあると思いますが、「リスク」の考え方が違うのだと思います。韓国人や中国人にとっては、海外へ出るリスクと同時に、国内に残るリスクがあります。あまり、自国の将来を信用していないのかもしれません。この意味では、日本人はまだ日本の将来に希望を抱いているとも言えます。