自動翻訳機の難しさ
完璧な「自動通訳機」が開発されると、言語の勉強は必要無くなりそうです。
テクノロジーの進化は極めて速いので期待が高まります。
しかし、語学教師の立場から非常に難しいと言わざるを得ません。
書かれた文章ですら、完璧な翻訳は無理だと思います。
文章化された言葉は、思考を文や行間に含んでいます。
つまり、思考を理解できなければ、言語を置き換えることはできません。
同じことが、会話にも言えます。
会話で発された言葉には、正確な意味を含んでない場合があります。
話している本人も、何が言いたいかよくわからない言葉を発します。
一流の通訳者でも手に負えないという話はよくあります。
そもそも正解が存在しないのに、機械がそれを見つけることはできません。
「自動通訳機」のハードルは、少なくとも5つはありそうです。
脳からダイレクトに思考を読み取る技術
思考以外の情報を読み取る技術
思考や他の情報をを言語化する技術
言語を翻訳する技術
全てのプロセスを、リアルタイムで処理する技術
完璧な「自動通訳機」ができたとしたら、通訳者が不要になるだけでなく、
会話そのものが不要になっているはずです。