英語を話せるようになる戦略

日本人のための英語の学習方法と話し方ブログ

英語のリーデングの兵法

英語のリーディングは、英単語を日本語に置き換える作業ではありません。

単語を一つ一つ日本語にしても、意味がわからないことがよくあります。
リーディング力は、語彙力ではありません。
書き手が伝えたいことを、理解することがリーディング力です。
それも、できるだけ正確かつ速く読み取る力です。
このためには、英文でよく使われる「パターン」をできるだけ多く覚える必要
あります。読んでいる英文から「パターン」を素早く感知して処理することで、
正確かつスピーディーな読み方ができます。

リーディング力の向上のための兵法をまとめてみました。


(0)英文を読む時の基本
 ・英文は、結論 ⇒ 理由の順で書かれている
 ・最初の1文目に主張があることが多い
 ・書き手が何を言いたいのかを常に考える
 ・持っている知識、質問文などの情報をフル活用する
 ・「あいまいな日本語」と「イメージ」が頭に浮かぶことが大事


(1)前から後ろに読み下す (スラッシュリーディング)
 ・最初は難しいが、訓練で必ずできるようになる
 ・リスニングのスピードについてゆくには必須
 ・常に次を予想、期待しながら読む (理由は?詳細は?何?誰?)
 ・リスニングと同じように、リズムや文の流れを意識する
 ・単語の意味がわからない時は、プラスかマイナスだけ判断する
 ・難しい単語は、後から説明がある場合が多い


(2)文構造を把握する (骨組みのパターン認識
 ・主語と述語・・・見落とさない
 ・構文の把握・・・よく使われる構文、動詞のパターンは覚える
 ・that, what節・・・どこまでが節かに注意
 ・接続詞・・・逆説系は特に重要 (but, however, although, etc)
 ・否定語を見逃さない (no, not, few, little, etc)


(3)修飾部分に慣れる (補足部分のパターン認識
 ・時間、場所、役職、目的・・・出てきたらサラッと流す
 ・関係代名詞、関係副詞・・・パターンは限られている
 ・to 不定詞・・・他の用法のtoと区別できるように
 ・副詞・・・英文のニュアンスがつかめる
 ・挿入、ジャンプ・・・基本文構造を見失わないように
 ・後置修飾、分詞・・・どこまでが修飾かを見極める


(4)単語の覚え方 (部分的なパターン認識
 ・語幹とイメージ・・・日本語の意味だけでは役に立たない
 ・コロケーション・・・一緒に使われる前置詞や名詞などがパターンになる
 ・例文で覚える・・・実際の英文を読む状況と近く、実用的
 ・付属情報・・・語源、歴史、反意語などの情報があると覚えやすい
 ・音で覚える・・・必ず発音記号を確認し、できれば音声を聞く
 ・絵で覚える・・・イラストを描くと覚えやすい。写真を見るのも効果的
 ・基本動詞・・・基本の使い方は、他の単語の倍以上時間をかける


(4)トレーニングの仕方 (パターン認識の訓練)
 ・精読第一・・・ゆっくりでも読めない文は、速く読めないし、聞けない
 ・音を聞く・・・音のつながりが、読む時によみがえる。リスニング力も向上
 ・音読する・・・最も簡単で効果的な記憶方法、意味を理解した後に行う
 ・繰り返し・・・1回や2回読むだけでは、トレーニングの効果はほとんど無い
 ・英英辞典・・・イメージがつかみやすい、調べる時も英語を読むので一石二鳥
 ・文法・・・理解できない部分にぶつかった時に、文法書で確認する程度でよい
 ・アウトプット・・・ノートに使いたいパターンを書き写すと、きっと使う時がくる


(5)教材の選び方 (パターンを増やすための教材)
 ・難し過ぎない・・・最初は特に7~8割理解きるくらいが良い
 ・数を絞る・・・まずは一冊に集中する
 ・やる気のでる・・・仕事や趣味に関係するもの、長続きしそうなもの
 ・効率の良さ・・・DUO、読速聴英単語、ALL IN ONE、など
 


リーディング力は、適当に多読していれば、いつの間にか向上しているわけでは
ありません。コツコツと英語のパターンを理解してゆく精読の積み重ねこそが、
リーディングの基礎になります。