英語のリスニングの兵法
日本人にとって、リスニング力の前提はリーディング力です。
読んで理解できる英語が、聞いて理解できるようになる、という順番です。
私たちは英語のネイティブではありません。
読んで理解できない英語は、聞いても理解はできません。
(1)リスニング力は、リーディング力に加えて2つの要素が必要です。
①スピード理解力・・・・・・話すスピードで理解する力
・リーディングと同じように、文を前から前から理解する
・単語単位ではなく、意味の「かたまり」で理解する
・話される速さで、頭の中に内容をイメージする
②発音認識力・・・・・・文字と音を頭の中で一致させる力
・単語単位で、発音記号やアクセントを認識する
・音の「かたまり」単位で、音のつながり(リンク)を認識する
・文単位で、イントネーションやリズムを認識する
(2)リスニングのトレーニングには、3つのステップがあります。
<ステップ1>
・精聴・・・テキストを見ずに聞き、聞こえない音をチェックする
・ディクテーション・・・聞こえた英語を書き写せるかチェックする
<ステップ2>
・音読・・・理解できる英語を繰り返し音読する
・シャドウイング・・・聞こえた英語を1秒遅れでリピートする
<ステップ3>
・多聴・・・新しい教材で、いろいろな英語の音に慣れる
・聞き流し・・・英語のリズムやイントネーションに慣れる
(3)リスニング教材を選ぶ時にもいくつかの注意点があります。
・テキスト文章の確認できる教材 (無いと聞き流しになってしまう)
・読めば理解できる教材 (スラングや専門用語が多いと危険)
・スピードが速過ぎない教材 (初心者はゆっくりめで良い)
・興味のある教材 (何度も繰り返し聞くため)
・背景が理解できる教材 (イメージがしやすいため)
<お勧めの教材>、
・TED・・・Youtubeで観れる、字幕付きの洗練されたプレゼン動画
・映画・・・好きな映画であれば、何度も繰り返し見れる
・単語帳(速読速聴英会話、DUOなど例文CD付き)・・・一石二鳥
リスニング力は、リーディング力を基礎としています。
その上にコツコツとしたトレーニングの積み重ねが必要です。
海外に行っただけで聞こえるようになるわけでは決してありません。
日本のように、インターネット環境がよく、英語教材が溢れている国なら、
海外に行くよりも効果的にリスニング力を鍛えらるとさえ言えます。