英語を話せるようになる戦略

日本人のための英語の学習方法と話し方ブログ

英語における語彙力の麻薬的中毒性

英語において語彙力が最重要であるという人は結構います。それはあるレベルまでは正しいですが、あるレベル以降は正しくありません。このことを理解せずに語彙の習得に注力してしまうと英語学習に「嵌まる」可能性があります。

 

そもそも語彙というのは麻薬のようのものです。どれだけ覚えてもそれで満足ということがありませんし、語彙を覚えると気持ちよくはなりますが実際に気持ちのよいのは覚えた語彙を使うほんの一瞬です。だから語彙習得はほどほどにして控えた方が身のためだといえます。

 

語彙習得に嵌まってしまう原因として「語彙は覚えれば覚えるほど覚えやすくなる」という性質があります。すでに知っている語彙と関連付けて覚えることができるので知識として定着しやすくなるからです。これは非常に中毒性が高いといえます。

 

また語彙力は目に見えやすいという特徴があります。語彙は知っているか知らないかの世界のため語彙力を調べたりテストしたりすることは簡単にできます。そうやって目に見えるようになると人はますますやる気をだしてしまいます。

 

ただ、実際に覚えた語彙を使う機会があるかというと話は別です。必死に覚えた語彙のほとんどは「一生」使わないことすらあります。毎日英語の文献や雑誌またはネットの記事などを読み漁っている人でなければよく出会う語彙は限られます。(5000語くらい)

 

最後に忘れられがちな問題は、語彙習得に嵌まるとそれ以外の英語の勉強やトレーニングの時間が無くなってしまうというものです。良かれと思って語彙を増やしていても、それを使う機会がないどころか、それ以外の勉強も停滞してしまうという悲しい結果になります。そうならないためにも語彙習得は明確な目標を持ってほどほどに取り組む必要があります。